知る人ぞ知るヤマハの銘器「YAMAHA S400B」。
今日は、このS400Bについて、お話をしたいと思います。
昭和54年6月 特別プロジェクト編成!
「スタインウェイがピアニストのステイタスシンボルとなっているのは、品質もさることながら幼いころからスタインウェイの音に親しんでいることも大きい。」
「コンサート用ピアノも大事だが、ピアニストのホームピアノをもっと向上させる必要がある。」
「そういうピアノをこれからプロを目指す若い人たちにもどんどん使ってもらって、ヤマハのファンを育てなくては・・・・・」
「CF(フルコン)をホームユース用に、もっとコンパクトに、低コスト化すれば、そういったピアノができるのではないか」
ヤマハの生産本部と技術陣から生まれた構想により、昭和54年6月、最高級の小型グランドピアノ開発の特別プロジェクトチームが編成されました。
技術陣の苦労
CFと同じ材料をつかっても、単純に小型化するだけでは、CFのような美しい響きにはなりません。
小さくするすることで、振動特性は変わり、新たな欠点も生まれ、さまざまな改良・解析が必要となりました。
フレームはCFの鋳造方法を一部改良。 結果、音の伸びを向上、演奏時の断線も軽減されました。
響板はCFと同じ素材を使用し、響棒、駒の材料設計はスケールサイズにあった新しい工夫がなされました。
ハンマーは、従来の堅めのものから弾力性をもたせた専用ハンマーを開発。
「ヤマハのピアノは弾きやすいが軽すぎる」といわれていたタッチにも着目し、適度な抵抗感をもたせました。
改良に改良を重ね、1年2ヶ月余の間に作られた試作品は73台にもなりました。
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